【社会不安障害】認知行動療法で病気を治す!思い込みを変える治療法
社会不安障害の治療法として実践される精神療法のひとつに、認知行動療法があります。
人の考え方(認知)は、行動や感情と深い関係があり、認知行動療法では、不安の原因となっている認知を変え、行動も変化させていきます。
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認知行動療法で社会不安障害を克服する
社会不安障害の人の多くは、物事をネガティブにとらえがちで、マイナス思考な人が多くみられます。
例えば、会社の会議でのプレゼン資料が足りなかっただけで「自分はダメだ」「もうプレゼンは避けよう」と考えてしまい、次回からはさらにプレゼンに対して苦手意識を持ち、不安感も大きくなっていきます。
過去の失敗体験によって不安が大きくなり、苦手な状況を避ける行動パターンを改善するためには、ネガティブでかたよった思い込み(認知)を修正していきます。
問題や不安に立ち向かい、乗り越える成功体験を積み重ねることで、自然と不安や恐怖の感情も減り、症状が改善していきます。これが認知行動療法による治療効果です。
認知行動療法の特徴
・社会不安障害、パニック障害などの不安障害、うつ病に対する精神療法のひとつ
・自分の考え方や思考パターン、行動を変えていく療法
・薬物治療と併用して行われることが多い
・主観的な考え方を客観的な考え方へと変えていく治療法
・即効性はないが、病気の再発率を低くすることができる
・臨床心理士と患者が協力しながら行っていく
認知行動療法の治療目標は?
認知行動療法による治療目標は、望ましくない行動パターンを変えて、苦手な場面から逃げ出さず、新しい行動パターンを定着させることで不安を改善することです。
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そのために、認知=物事のとらえ方を、かたよりのある否定的で非適応的認知から、かたよりのない適応的認知へと変化させていきます。とはいえ、無理のポジティブ思考になろうとすることではありません。
適応的認知とは、事実を客観的にとらえることです。主観的なポジティブ思考では一時的にしか不安解消できませんが、適応的認知は永続的な効果が期待できます。
根拠のない憶測をもとにした非適応的認知を、適応的認知に変えていくことから、認知行動療法は始まります。少しずつ、根本的な考え方も適応的なものへと変化させ、不安から逃げずに立ち向かうことで、恐怖感やつらさを減らすことができるのです。
適応的認知と非適応的認知
非適応的認知は、かたよりのある認知のことで、主観的で否定的な傾向があります。例えば、会社で失敗やミスをした体験から「いつも失敗してしまう」と考えてしまうのは、非適応的認知になります。
そして、「いつも失敗やミスをしてしまうので、会社ではできるだけ上司と会話しないように避ける」といったような行動を生じさせてしまいます。
それに対して、適応的認知は、かたよりなく客観的に物事をとらえることで、「ミスや失敗をしたけど、ちゃんとできたこともある」と客観的な事実をとらえ、極端に落ち込んだりしません。
認知行動療法でかたよった認知を変えることで、「たしかにミスや失敗は怖いけど、ミスしないように、できることを背一杯やってみる」と、不安に立ち向かう行動パターンへと変化させることができます。
思い込み(認知)が行動パターンを生む
「また失敗する」「きっとダメだ」「できない」といった否定的でかたよった思い込み(認知)が、「やらない」「逃げ出す」「チャレンジしない」といった回避行動を生んでしまいます。
かたよった思い込みが行動を決定し、行動がパターン化されれるとまた思い込みをしてしまう悪循環に陥ってしまいます。
認知行動療法は、問題行動の原因となる考え方(認知)を修正し、行動パターンを変えていくのです。
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