84 長らへば〜 |歌の意味・解説・翻訳【百人一首】
84 長らへば またこのごろや しのばれむ 憂しと見し世ぞ 今は恋しき 【藤原清輔朝臣】
読み方(ながらへば またこのごろや しのばれむ うしとみしよぞ いまはこひしき)
出展「新古今和歌集」
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意味「84 長らへば〜」
つらいと思っている毎日も、生きながらえたならば、いつか懐かしく思い返されるのだろうか。あれほどつらいと思っていた昔が、今では恋しいのだから。
作者:藤原清輔朝臣とは?
この歌の詠み手である藤原清輔朝臣(ふじわらのきよすけあそん)は、平安時代末期の歌人です。
百人一首の第79番歌の作者:藤原顕輔の子にあたります。父親とはあまり良い関係ではなかった時期もあるそうです。
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第83番歌の作者:藤原俊成と並び称され、「続詞和歌集」の撰者でもあります。
解説「84 長らへば〜」
「長らへば」は、「生きながらえたなら」という意味です。
「しのばれむ」は、「なつかしく思い出されるだろう」という意味になります。
「憂しと見し世」は「つらいと思った昔」のことで、「今は」は「今となっては」という意味になります。
「今のつらい毎日が、そのうちなつかしくなるのだろうか」という気持ちを詠った歌になります。
「なが」から始まる歌は2首ある
百人一首の中で、上の句の最初が「なが」から始まる歌は、この歌と第80番歌の2首あります。三文字目でどちらの歌かわかる「三字決まり」の歌になっています。
80 ながからむ ー みだれてけさは
84 ながらへば ー うしとみしよぞ
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