集団行動や集団生活が苦手、できない【発達障害の悩み】小学生/中学生
一般的には、小学3年生から4年生頃から、子ども達は仲間やグループをつくるようになり、集団行動や集団生活が増えるようになります。
しかし、発達障害の子どもたちは、集団行動や集団生活が苦手と感じることが多く、人の輪に入れずに悩むこともすくなくありません。
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孤立しやすい発達障害の子ども(小学生/中学生)
中学生や高校生といった思春期の時期は、同年代の友達や仲間をつくる時期にあたります。
親子関係よりも友達関係のウエイトが高くなりやすい年齢でもあり、発達心理学では「ギャング・エイジ」と呼ばれ、自分達だけの集団やグループでの行動を楽しむ時期です。
こうした集団行動や集団生活の体験を通して、ソーシャルスキルを身につけていくこtにつながります。
しかし、発達障害の子どもたちの中には、中学生になっても友達や仲間ができず孤立していて、いつも単独行動をしている子どももいます。
集団行動や集団生活が苦手な発達障害(自閉症スペクトラム)
発達障害の子どもが孤立しやすい理由にはいろいろ考えられますが、自閉症スペクトラムの社会性の障害の影響もあるといえます。
人の気持ちが理解できない、空気を読めない、言葉で伝えるのが苦手など、コミュニケーション能力に問題がある発達障害の子どもにとっては、グループでの集団行動や集団活動の仲間に入っていくことは困難なことにあたります。
仲間に入れてもらおうと働きかけても「自己中心的だから嫌」と断られることも考えられますし、その結果「無視された」「邪魔者扱いされた」と発達障害の子どもが傷ついて落ち込んだり、逆に攻撃的になってしまうこともあります。
また、発達障害の子供達は、その特性のため、まわりの子たちから「変わっている」「何を考えてるのかよくわからない」と距離を置かれがちになることも多く、発達障害の子どもが集団行動や集団生活に馴染めない要因のひとつになっています。
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いじめの対象になったり無視されることも
発達障害である本人は、幼稚園や保育園の頃から小学校低学年までは、友達や仲間がいないことを寂しいと感じるようなこともなく、マイペースに過ごしていても特に問題もありません。
子供達が、小学4年5年6年、中学校、高校へと進学していくと、協調性や仲間意識を身につける年齢になっていき、気の合う友達同士、同じ趣味を持つ仲間などのグループや集団が作られる様になります。
そういった時期にでも発達障害の子は孤立しやすく、周りのこと違うというだけでいじめの対象になったり、集団から避けられる存在になりやすいものです。
発達障害の本人は、友達ができない理由がわからない
ですが、発達障害の本人は、なぜ友達ができないのか、グループや集団行動が苦手なのか、自分ではよくわかっていないことが多いようです。
協調性がない、相手の気持ちを理解する、空気を読む、といった社会性が欠けている自分の言動に原因があることに気づいていないのです。
友達ができない、仲間の輪に入れない、集団行動や集団生活が苦手なことから、「みんなから嫌われている」「無視される、意地悪されている」と思い込んでしまい、精神的に病んでしまうこともあります。
集団行動や集団生活が苦手なことに悩みすぎないこと
社会性やコミュニケーション能力に困難がある発達障害の子どもにとっては、集団行動や集団生活をすることは、それ自体が大きなストレスになります。
学校でどうしても友達や仲間ができず、孤立して一人ぼっちになってしまうときは、無理をしすぎず、担任教師や養護教諭、部活の顧問など、発達障害に理解のある教師との人間関係を築くことを心がけることもひとつの選択肢です。
心を許せる人、安心してリラックスできる場所があれば、発達障害の本人もストレスがたまることも減っていきます。
休みの日に友達と遊ぶよりも、ひとりで本を読んだり、何か好きな事をしている方がリラックスできるのであれば、無理に集団行動をさせるよりもそうした時間を大切にしましょう。
精神的ストレスになりやすい人間関係から程よい距離を置き、自分自身の時間を大切にしていくことも、自己管理としては大切なことです。
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