【思春期の発達障害】羞恥心がない、常識がない、恥ずかしがらないことも

中学生、高校生と、思春期の年齢になってくると、「恥ずかしい」という羞恥心が芽生えるようになり、一般常識がどういうものか、ということも判断できるようになってくるものです。

しかし、発達障害の子の中には、恥ずかしいという感覚が乏しく、他人の目を気にせず自分の思い通りに行動する子もいて、「羞恥心がない」「常識がない」「恥ずかしがらない」と言われることもあります。

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羞恥心がない?「思春期の発達障害」

異性や恋愛に対して興味を持ち始める思春期の年齢は、恥ずかしいという感覚「羞恥心」も芽生え始める時期になります。

例えば、お風呂から裸でリビングに出てきていた子が、身体にバスタオルを巻いたり、パジャマを着て体を隠すようになるのは、羞恥心が生まれてきたからです。

しかし、発達障害の子どもの中には、恥ずかしいという感覚が弱く、羞恥心の発達が未熟なケースもみられます。

中学生や高校生になっても、小学生のときと同じように、身体をを隠すことなく着替えたり、女子の場合だとスカートなのに足を広げて座り、パンツが見えていても気にしない子もいます。

発達障害の本人からしてみれば「なぜ隠す必要があるのか、理由がわからない」のです。

性的トラブルを起こしてしまうことも

発達障害の人は、相手がどんな風に感じるのか、人の気持ちを察することが苦手なため、恥ずかしいという感情も育ちにくいのです。

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異性関係においても、発達障害の人が、場所や状況に構わず突然告白したり、ストーカーまがいの行動をしてしまうのにも、羞恥心がないことが関係しています。

また、羞恥心がないことが原因で、性的トラブルに発展してしまうこともあります。

例えば、異性の身体をベタベタ触る、ジロジロ見る、性的な話をするなど、いわゆるセクハラ行為をしてしまい、問題になってしまうことも少なくありません。

対処法や対策は?「常識がない発達障害」

羞恥心がないと言っても、発達障害の子にまったく羞恥心がないということではありません。

ただ、性に関する暗黙のルールを理解することが難しいため、まわりの人から「常識がない」「羞恥心がない」と思われてしまうのです。

発達障害の本人にそのつもりがなくてもセクハラ扱いされることのないように、言動には注意する必要があります。

そのためには「してはいけないこと」をルール化することが有効です。

「してはいけないこと」を発達障害の本人が可能な限り自分で考えるとともに、家族や友人からもアドバイスしてあげるとよいでしょう。

性的関心をタブー扱いしないことも大切

思春期になり、異性に興味を持ち、性的関心を持つようになるのは、健康的な心の成熟といえます。

発達障害の子どもだからといって、親が過剰反応して、性的関心をタブー扱いしてしまい、むやみに否定しないように気をつけましょう。

あれもダメ、これもダメ、とむやみに押さえつけてしまうと「ダメな自分」「悪い自分」と、発達障害の本人の自己否定感を強めることになってしまいます。

性的関心は生理的な現象のひとつです。

親がむやみに押さえつけると、親の目の届かないところで発散され、性的逸脱になってしまうこともあります。

性的関心を持つこと自体は、健全な成長であることを理解し、発達障害の本人の自己評価が下がることを防ぐようにしましょう。

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