【思春期の発達障害】劣等感やコンプレックスに悩みやすい
子どもが思春期の年齢に成長してくると、自分とまわりの人とを比べることで自己イメージを確立させていきます。
発達障害がある子どもは、そうした思春期においては、他人と自分を比較して、劣等感やコンプレックスに悩みやすい傾向があるので対応に注意が必要です。
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思春期はアイデンティティ確立の時期
思春期とは、12歳、13歳ごろから18歳くらいまでの年齢を指し、ちょうど中学生から高校生くらいの時期にあたります。
思春期では、男の子の場合は声変わり、女の子の場合は生理が始まる初潮と、身体的にも精神的にも大きく成長していく年齢で、自己イメージ(アイデンティティ)が確立されていく年齢でもあります。
自己イメージ(アイデンティティ)とは、「自分はこういう人間だ」という感覚を持ち、他人との違いを認識することを意味します。
劣等感やコンプレックスをで悩む思春期の発達障害
思春期の子どもは将来への不安を感じやすい年齢でもあり、いろいろな悩みの体験もしながらアイデンティティを確立していきます。
発達障害の子どもにとっては、この思春期の時期はまわりの人と比べて「自分はダメな人間だ」「不完全な人間だ」といったような自己否定感が強くなりやすい時期になるので注意が必要です。
しかし、発達障害だからといっても、何か得意なことや長所はあるはずです。
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苦手なこと、できないことがあるから人間的に劣っていると思うよりも、得意なことも不得意なことも、長所も欠点も含めて「自分の個性」と考えるようにしましょう。
プラス面に目を向けるポジティブ思考が大切
発達障害の子どもは、自分ができないこと、苦手なこと、とマイナス面については気がついているのに、長所やプラス面には気がついていないケースが多いようです。
「このことができても、あれができないから全然ダメだ」とできることよりもできないことにフォーカスしてしまい、自己否定につながる傾向がみられます。
大切なのは、マイナス面ばかりに目を向けるネガティブな姿勢ではなく、自分の得意なことなどプラス面を理解し、長所を伸ばしていくポジティブな姿勢です。
発達障害でできないことがあっても、他の分野でのできることや得意なことに目を向け、劣等感やコンプレックスを自信に変えていきましょう。
天才?サヴァン症候群とは?
自閉症スペクトラムの中には、特定の分野において天才的な能力を持っている人がいます。
その多くは記憶力に関するもので、「15年前の9月3日は何曜日?」という質問に正確に答えることができたり、一度聞いただけのメロディを完璧に再現できたりする人もいます。
こうした人たちを「サヴァン症候群」といい、サヴァンとはフランス語で賢人という意味になります。
しかし、サヴァン症候群の人が突出した天才的な能力を持っていても、その能力の活かし方を本人は知りません。
その能力を生かすためには、まわりの人が天才的才能に気づいてあげることが大切です。
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