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健康に成長して欲しい、という親の願いとは裏腹に、精神的なものから身体的に大きな影響が出てしまうのが「摂食障害」です。

今回は、拒食症・過食症の「摂食障害」についてお伝えします。

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摂食障害(拒食症・過食症)とは

拒食症・過食症をまとめて「摂食障害」と呼び、精神的なものが原因となっている生理的な障害のひとつです。

精神的な原因によって異常な食行動をとる心の病気で、専門的には脳の器質的障害によるものや、うつ病などの精神障害によるものは摂食障害には含めない、という捉え方をされています。

摂食障害は、神経性無食欲症(拒食症)と神経性大食症(過食症)の2つに大きく分けられます。

拒食症・過食症(摂食障害)の原因は?

拒食症や過食症などの「摂食障害」は、精神的な要因によって発症する心の病気です。

特に、本人の子どもの頃(幼児期)の親子関係の間に何かしらの問題があったため、と考えられています。

摂食障害(拒食症・過食症)は、主に思春期の女性に多くみられます。その原因の多くは親子関係、母親と娘の関係にあるケースが多いです。

摂食障害になりやすい性格として、もの静かで従順な優等生タイプの傾向が多く見られるそうです。

ただしこれは”偽りの成熟”とされ、摂食障害になる人の自我はかなり未成熟であるとされています。

その原因は一般に幼少期の親子関係、主に母親との関係の不全(虐待や愛情の不足)であるとされ、また父母の幼少期の親子関係の不全にも起因することがあるといいます。

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拒食症の症状・特徴について

拒食症は「神経性無食欲症」といいます。

本人は肥満に対する嫌悪感を持ち、自分の許容体重を著しく低く設定していることが多いです。

そのため、意図的に又は無意識のうちに食事を制限し、その結果ひどく痩せていきますが、それでもさらに痩せようとしてまいます。

また、拒食と過食を繰り返すことも多いみたいです。

拒食症の結果、本人は低栄養状態になり、その影響で生理が止まってしまうこともあります(無月経)。

重傷の場合は、脈拍や血圧、体温の低下を招き、生命の危機にも陥る可能性もでてきます。

過食症の症状・特徴について

過食症は「神経性大食症」といいます。

一度に大量の食べてしまう”むちゃ食い”をした後で、体重増加を防ぐために無理に吐いたり、下剤の使用、絶食などの行為をすることを繰り返します。

拒食症と同じように、過食症になるのは女性が多いという特徴があります。

過食症は拒食症よりも発症年齢がやや高い傾向にあるといわれています。

拒食症・過食症の治療方法は?治るの?

拒食症・過食症ともに「摂食障害」の原因は、精神的な要因が大きいです。

特に、親子関係、母子関係にその要因があるケースが多く、主な治療アプローチとしては精神療法、心理療法が行われています。

身体的に栄養不足・栄養失調となっている場合は、早めに医療機関に相談してください。

◆この記事は、東京工業大学名誉教授、精神科医、医学者である影山任佐先生執筆・監修の「図解雑学 心の病と精神医学(ナツメ社)」の内容を元に、当サイト編集事務局の心理カウンセラーが記事編集をしています。

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