【認知行動治療】過食症(摂食障害)や不眠症(睡眠障害)も治るの?
認知行動療法による治療がもっともよく効果を発揮するのは、うつ病・不安障害などの精神疾患ですが、それ以外の病気にも活用できます。
過食症や不眠症にも認知行動治療の効果がある
うつ病や不安障害と同じように、過食症(摂食障害)や不眠症(睡眠障害)などの精神的な病気にも、認知行動療法の治療の型があります。
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認知行動治療では、様々な病気における認知のゆがみに注目して、治療していきます。
過食症と不眠症の治療方法について
過食症(摂食障害(の場合、体重や食事の量を完璧にコントロールしなければいけないという思い込みが、本人を苦しめています。
不眠症(睡眠障害)の場合は、コントロールの対象となるのは眠りで、患者さんは「眠らなければ」と考えすぎてしまうのです。
過食症(摂食障害)も不眠症(睡眠障害)のどちらも、認知のゆがみが原因のひとつになっています。
食事や睡眠のリズムは、ある程度はなりゆきにまかせ、調整できコントロールするくらいがちょうどよいのです。
認知行動療法の治療を通じて、ほどほどの生活を楽しめるように、バランス感覚を身につけていきます。
どのような病態に対しても、まず認知・感情・行動の関係性を探ることから治療をはじめます。
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摂食障害(過食症・拒食症)の仕組み
・人より極端にやせた体型を理想とする「やせ願望」がある。
・体型や体重への認知がゆがんでいる。
・じゅうぶんに痩せているのに、もっと痩せることに価値をおく
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・体重が増えると体重管理が完璧にできない自分にイライラする。
・食事を拒んだり、食べてもすぐに吐き出したりする。ダイエットの反動から、逆に過食して一日に何度も嘔吐する人もいる。
摂食障害の認知行動療治療
【認知の修正】
病態のもとにある認知のゆがみを特定して修正する。
食事や睡眠の完璧主義に注意。
【行動計画を立てる】
行動の乱れを、スケジュール表や不安階層表を活用しながら修正していく。
【感情をとらえる練習】
日記にその日の行動や不安の強さなどを記録する。
頭の中で渦巻いていた感情を形にしてとらえなおす。
感情表現や周囲とのコミュニケーション不足が背景にある場合には、その練習も行う。
その他の病気の認知行動治療
摂食障害や不眠症など、うつ病・不安障害以外の病気にも、それぞれにあった認知行動療法が用いられています。
【依存症】
「買い物をしないと不安」などの問題を、フォーミュレーションによって特定し治療する。
【不眠症】
「眠らなければ」という認知のゆがみがあるため、焦りが出て逆に眠れない。
【その他】
薬物乱用や性犯罪など、さまざまな問題が認知行動療法の対象となっている。
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