カウンセリングでの座る位置、場所はどこがいい?正面/横/斜め/後ろ

カウンセリングでは、カウンセラーがどこの場所に座るのか、という座る位置についても、とても重要なことになります。

というのも、カウンセラーがどの場所に座るか、ということ自体が、クライアントの精神的な緊張やリラックスに影響し、話しやすくなることもあれば、逆にストレスを感じて会話が進まなくなってしまう、ということにも関係してくるからです。

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カウンセリングでの座る位置、実はなかなか奥が深いんですよね。

それでは今回は、カウンセラーがカウンセリングでの座る位置(場所)は「正面or横or斜めor後ろ」どこがいいのか?をテーマにポイントをまとめていきたいと思います。

カウンセリングの座る位置は3種類ある

一般的なカウンセリングシーンでは、カウンセラーが座る位置は大きく3つに分けられます。

専門用語で言うと、①対面法、②直角法、③平行法、の3つになります。

どの座り方が相談者=クライアントにとって緊張しやすいのか、逆に安心してリラックスしやすいのか、それぞれの座り方の効果性や長所&短所はどのような点が考えられるのか、ポイントを簡潔にまとめてみました。

①正面に座る「対面法」

ひとつめの「対面法」という方法は、カウンセラーとクライアントの二人が向かい合って座る方法です。

カウンセリングの場面では、机を使うこともあれば、机を使わずにイスだけを使うこともあります。もし机があるのであれば、対面法では机を挟んでカウンセラーとクライアントが真っ正面に向かい合って座ることになります。

実際に誰かと正面に向かい合って座ってみれば何となく分かると思いますが、気心知れた親しい人が相手ならともかく、初対面の人やまだあまり打ち解けていない人が自分の正面に座っていると、誰でも緊張しやすくなってしまいます。

心理的に緊張すると、自分が普段考えていることや感じていることをうまく話せなくなったり、その場にいること自体がストレスに感じてしまう、というケースもあります。

ですので、カウンセリングの現場では、クライアントの真っ正面にカウンセラーが座ること、対面法は少ないのが一般的です。

とはいっても、真っ正面に向かい合って座る「対面法」にも利点(メリット)があります。

対面法では、相手の目を見てグッと圧をかける、プレッシャーを与える、という場面では、相手が話をそらしたり話のテーマから逃げることを防ぐ効果があります。

カウンセリングの際で考えると、そうした場面は限定的ですが(例えば、クライアントが自分の心と直面するときなど)、日常生活の場で言えば「彼氏や夫の浮気を問い詰めるとき」などは、対面法がオススメですね。笑

「言い訳させてなるものか!」「話題をそらさせない!」「白状させてやる!」という意気込みで、相手の真正面に座り、相手の目をジッと見つめてプレッシャーをかければ、本当のことを白状しやすくなると思いますよ。

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②斜めに座る「直角法」

「直角法」では、クライアントから見てカウンセラーの座る位置は斜め45度の位置、ちょうど二人の間が直角になる位置に座ります。

机がある場合には、机の角を挟んで隣り合う辺に座る、という斜めの位置ですね。

直角法でお互いに斜め横の位置に座る方法は、カウンセリングの現場でも一般的によく座る位置になります。

正面の場合、カウンセラーとクライアントの2人の視線はビタッとあってしまって緊張してしまうこともありますが、直角法のように相手の斜め横に座ることで「顔や表情はわかるけど、ずっと目が合うことはないのでリラックスできる」というメリットがあります。

2人の間の角度がちょうど90度になるので「直角法」といいますが、自分から見て相手が斜め45度の位置に座ることになるので「45度」と呼ばれることもあります。

斜め前の相手の方を見ればちゃんとアイコンタクトがとれ、まっすぐ前を向いていれば相手と目を合わせなくてすむ、という便利な座る位置です。また、斜め45度の位置は、ボディタッチなどスキンシップも自然とできる位置関係になります。

初対面やまだ打ち解けててない人が相手の場合でも、友達や家族など近い存在の人であっても、この斜め横の位置に座ることで、自然と会話がはずみ、2人の関係を良い関係にしてくれる効果が期待できますね。

③真横に並んで座る「平行法」

3つ目の座る位置は、2人が真横に並んで座る「平行法」です。

カウンセリング現場では、クライアントとカウンセラーが真横に並んで座るというシーンは少ないですが、例えばクライアントが描いた絵を2人で見ながら話をする、という際などに便利な座り方です。

2人が真横に並んで座ると、相手との実際の距離感もかなり近くなり、関係性によっては緊張感が増したり、落ち着かなくなってしまうこともあります。

また、カウンセラー側にとっては、クライアントの顔の表情が見えなくなるので、「今どんな気持ちなのか」がわかりにくくなり、カウンセリングを進めにくくなってしまいます。

真横に座る、という人間関係というと、彼氏や彼女などの恋人、夫婦、親友など、かなり親しい間柄になります。

ですので、カウンセリングの場合に座る位置としては、あまり適切ではない場合が多いといえます。

まとめ|カウンセリングでの座る位置

カウンセリングでの座る位置は、大きく3つ「正面」「斜め」「真横」になります。

その時々の状況やお互いの関係性によって、どの場所に座れば良いのか、を考えながら座るようにしましょう。

また、これは「カウンセリング」と臨床現場での話だけでなく、仕事やプライベートでのコミュニケーションの場でも同じようなことが言えます。

例えば、美容室での美容師とお客さんとの会話もカウンセリングですし、アパレルショップでの店員さんとお客さんとのやりとりもカウンセリング、保険相談員も、上司と部下との会話も、親子のコミュニケーションも、状況や関係は違っても、同じ会話・コミュニケーションです。

座る位置を少し変えるだけで、会話がより楽しくなったり、人間関係が円滑になる、という効果もあるので、ぜひ参考にしてみてくださいね。

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