潔癖な強迫性障害、手洗い・風呂など洗浄行為の不潔恐怖タイプ
手洗い、風呂など洗浄行為がいつまでも終わらない、という強迫性障害(強迫神経症)のタイプもあります。
どこもかしこもバイキンだらけ、自分の手や身体にべったり汚れがはりついているという不潔に関する強迫観念は、長時間手を洗ったり、風呂に入ったり、洗浄し続ける強迫行為につながります。
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汚れているという不潔恐怖
強迫性障害の症状のひとつでもある、手洗いや風呂など過剰な洗浄行為の背景には、汚染への強い恐怖心(不潔恐怖)があります。
どんなに洗っても汚れているという感覚が消えないために、何時間も手を洗い続けたり、特定のものに素手でさわりにくくなったりして手袋をするようになったりもします。
洗浄行為に時間をとられ、やるべきことができなくなり、生活に大きな問題が生じてきます。
潔癖?汚れていないのに不潔だと考える
強迫性障害(強迫神経症)の人が不潔恐怖を覚える対象は、ゴミや汚物など、実際に衛生的とは言えないものだけではありません。
ドアノブ、手すり、机、コップ、電車のつり革など、拭いたり洗ったりしてあるものも不潔に思えます。
例えば、ドアノブに触るとバイキンがつくような気がして、手袋をしたり、ティッシュごしにつかむ人もいて、周りの人から「潔癖性」と思われることが多いのです。
【強迫観念】不潔恐怖とは
不潔恐怖とは、多くもののが不潔に感じられ、汚染源になるように感じます。
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何かに触ったあとには、自分が汚れたように思えてなりません。
そして、何回も、長時間手を洗う、風呂に入る、など洗う行為が過剰におこなわれます。
【不潔恐怖の具体例】
・公衆トイレや駅の階段の手すりなどにさわると、バイキンがついて病気になるのでは、と心配で仕方がない。
・他人を汚してしまうのではないかと、洗浄や掃除をし続けたり、自分の排泄物や分泌物をおそれたりすることもある。
・トイレのあと長時間、温水便座でお尻を洗い、トイレットペーパーで何十回も拭く。
・スーパーで買ってきたものをいちいち拭かないと気がすまない。
石鹸やシャンプーが危険とに不安になる例も
健康を害されるのではないかと過剰に心配して、不潔恐怖に陥る強迫性障害の人もいます。
たとえば、手洗い石鹸や歯磨き粉が残っていないか気になり、時間をかけて手や口をゆすいだり、シャンプーやリンスが危険と感じて、念入りに流します。
液漏れが心配で電池にさわれない人や、アスベストや放射能を過剰に怖がる人もいます。
具体例
手を洗い続ける強迫行為、20歳の女性、大学生の例です。
外から帰ってきたら、必ず1時間以上かけてシャワーを浴びて、念入りに身体を洗い、服を着替えないと気がすみません。
トイレの後や他人の持ち物にさわった後は30分近く手を洗い続けます。
洗剤や消毒液を使って洗うため、手の皮はむけて赤くなり、ひどく荒れています。
執拗に手を洗う姿に、親や家族は「なんて神経質なのかしら。うちはそんなに汚いとでも思っているの?」と心配な気持ちになります。
家族に「やめるように」と制止されても、本人は手を洗う強迫行為をやめられないので、手荒れがひどく、皮がむけてしまってしまいます。
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