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【強迫性障害】自己診断チェック質問票

「こんな状態はおかしい」と思っても、強迫性障害の治療が必要な状態かどうか迷うこともあるでしょう。

強迫性障害(強迫神経症)の病状の程度を、客観的にはかる質問票で自己診断チェックしてみましょう。

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世界的な強迫性障害の2つの自己診断チェック表

強迫症状を評価する尺度は、自分でチェックできる「質問票」と、治療担当者(医師など)が用いる「評価尺度」に大きく分けられます。

自己診断チェックの質問票の代表例にMOCIが、評価尺度の代表例にY-BOCSがあります。

【MOCI】強迫性障害の自己チェックの目安

MOCIとは、イギリスのモーズレイ病院で1970年代に開発されたもの。患者本人が30項目の質問に答えることで、強迫性障害かどうか、重症度はどれくらいか、合計点数によって推定する。
(Maudsley Odsessive-Compulsive Inventory)

【Y-BOCS】治療者が用いる代表的な評価尺度

Y-BOCSとは、強迫観念や強迫行為をくわしくチェックして、それぞれがどの程度、生活上の障害になっているかを評価し、点数化する。強迫観念と強迫行為の2つの得点を総合し、重症度を判定。
(Yale-Brown Obsessive Compulsive Scale)

実際に強迫性障害かどうか自己診断チェック

各項目の質問に「はい」「いいえ」で答えていきます。

実際に、強迫性障害(強迫神経症)の治療で用いられている検査ですが、自分の状態を知るために定期的に自己チェックするのもよいでしょう。

得点の上がり下がりが、病状の変化のめやすになります。

【モーズレイ強迫検査(MOCI)】

質問の意味を深く考えたりせずに、「はい」「いいえ」で思った通りに素直に答えてください。

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1.不潔だと思うので、公衆電話は使わないようにしています。
2.いやな考えに取りつかれて、それからなかなか離れられません。
3.私は、人一倍正直であろうと心がけています。
4.何事も時間通りにできないためだと思いますがよく遅れてしまいます。
5.動物にさわるのがあまり汚いとは、思いません。
6.ガスの元栓や、水道の蛇口、ドアの鍵を閉めたかどうか、何度も確認しないと気がすみません。
7.私は、非常に融通のきかない人です。
8.毎日のようにいやな考えが意志に反してわき上がってきて困っています。
9.偶然、誰かとぶつかるかどうかと過剰な心配をすることはありません。
10.日常の何でもないことをしていても、これでいいのかとひどく疑問に思ってしまいます。
11.私は子供の頃に、両親はどちらも特に厳しくはありませんでした。
12.何度も繰り返してやり直さない気がすまないので、仕事が遅れることがあります。
13.石鹸は普通の量しか使いません。
14.私には不吉な数字があります。
15.手紙を出す前に、何度も相手の住所や名前を確認することはありません。
16.朝の身支度にそれほど時間はかかりません。
17.私はそれほど潔癖性ではありません。
18.細かいことまで、あれこれ考えすぎて困っています。
19.手入れのいきとどいたトイレなら何のためらいもなく使うことができます。
20.いま困っていることは何度も確かめないと気はすまないことです。
21.バイ菌や病気などのことは特に気になりません。
22.私は何度も確かめる方ではありません。
23.日常生活をどのように行うかを厳密に決めてはいません。
24.お金に触れると手が汚くなるとは思いません。
25.普通の時に、数を確認しながらすることはありません。
26.朝の洗面に時間がかかります。
27.多量に消毒剤を使うことはありません。
28.何度も確かめるので、毎日ひどく時間がかかってしまいます。
29.帰宅後、服をかたづけるのにあまり時間はかかりません。
30.いくら慎重に行ったところで、うまくいかないと思うことがあります。

【得点のつけ方】

1,2,3,4,6,7,8,10,12,14,18,20,26,28,30は「はい」が1点。それ以外は「いいえ」が1点。合計13点以上で強迫性障害が疑われる。

病状の程度を客観的にはかる

強迫性障害といえる状態なのか、そうだとしたらどの程度の状態にあるのか、判定するために、各種の質問票や評価尺度を用いた検査が病院の検査で行われています。

こうした検査は、治療によって病状がどの程度改善したのか、客観的に判断するためにも用いられています。

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