常識はずれな行動が多かったり、相手の迷惑を考えずに自分の欲求ばかりを優先したり・・・。
そういう場合、境界性パーソナリティ障害かもしれません。具体例で詳しくみてみましょう。
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境界性パーソナリティ障害の具体例
32歳の主婦、Cさんの場合。
Cさんは、会社員の夫と小学生の娘との3人暮らし。一見すると、Cさんは恵まれた生活を送っているようにみえるが、対人関係でのトラブルが絶えません。
感情の起伏が激しく、ちょっとしたことですぐ機嫌が悪くなるため、まわりの友達や知り合いからは「つきあいにくい人」と思われている。
理解者に依存してしまう
Cさんはうつ病と診断され、週に1回、病院に通院しています。
担当医との会話はスムーズですが、時間がきてもなかなか帰ろうとしません。
医者が自分の目の前からいなくなってしまうことが不安でたまらないのです。
受診日じゃないときは、Cさんは不安で仕方がありません。
相手の迷惑を考えない非常識な言動を衝動的にしてしまう
最近は不眠症状が強くて、よく眠れないCさん。
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常に医師に話を聴いてもらい、適切なアドバイスをもらいたくてしかたがないのです。
どうしても医師と連絡を取りたくて、Cさんは夜中にも関わらず病院に電話をしてしまいます。
「えっ!先生はいないんですか!?」
Cさんは大きなショックを受け落ち込んでしまいました。
次の診察時、医師が姿を現した途端、Cさんは激怒。
「先生は口先ばっかり!私みたいな患者は死ねば良いとおもっているんでしょ!」
騒ぎたてるCさんに、医師も夫も困惑してしまいます。
まとめ
Cさんの困ったところは「自分を受け入れてくれる理解者に頼りきる」ところです。
自分の気持ちだけでいっぱいいっぱいで、相手の都合を考える余裕がありません。
そのため、相手に迷惑をかける行動であっても衝動的に行動してしまいます。
さらに、自分の要求が相手に受け入れられないと、ひどく落ち込んでしまいます。
急に激しく怒り出したり、常識はずれの言動がエスカレートするので、まわりの人は困り果ててしまいます。
こんな行動や言動が頻繁にみられる場合、境界性パーソナリティ障害かもしれません。病院やクリニックへの受診を検討してみてください。
◆この記事は、精神科医、元国立肥前療養所医長、元福岡大学医学部教授、元東京慈恵会医科大学教授、元東京女子大学教授である牛島定信先生執筆・監修の「境界性パーソナリティ障害のことがよくわかる本(講談社)」の内容を元に、当サイト編集事務局の心理カウンセラーが記事編集をしています。
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