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境界性人格障害の治療法とは?入院の必要は?カウンセリング、薬は?

境界性人格障害の治療は、専門医との一対一の診察(面接)を繰り返すやり方に限らず、さまざまな方法を組み合わせながら進められます。

境界性人格障害の人の生活を立て直すために、どのような治療が行われていくことになるのか、その実際をみてみましょう。

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境界性人格障害の基本的な治療方法について

境界性人格障害の治療は、カウンセリング(個人精神療法)だけに頼らないで治療することになります。

専門医やカウンセラーとのカウンセリングだけでなく、さまざまな治療を組み合わせることで、より実践的な対応ができることにつながります。

治療ガイド日本版は、そのような考えに基づいて作成されています。

これまでの治療法は、カウンセリングと薬物療法を中心にして、主に患者と医師との面接で治療を進める方法でした。

カウンセリングによる治療の役割が否定されたわけではありませんが、あくまで治療法のひとつとされるようになったのです。

境界性人格障害の患者の病状にあわせて、さまざまな治療法を組み合わせていきます。

境界性人格障害の治療法としての「カウンセリング」

境界性人格障害の基本的な治療としては、通院しながら専門医との一対一の面談(診察)によるカウンセリングで治療を進めることになります。

精神療法にはいろいろなものがあるが、境界性人格障害の治療には主に精神分析的精神療法が行われてきました。

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境界性人格障害の治療法としての「薬物療法」

脳内に分泌される神経伝達物質の影響など、生物学的な研究が進んだことから、境界性人格障害の治療において薬物療法も行われるようになってきています。

一般の精神科の医師にも治療ができるように、治療方法が変化してきた

境界性人格障害の治療法としての「入院治療」

境界性人格障害の治療において、患者本人が自殺の企てや自傷行為(リストカット)の繰り返しなど、問題行動が激しいときなどは、入院してしっかり治療することがあります。

家族支援

境界性人格障害の家族の対応は、患者本人の状態を左右する大きな要因になるため、本人だけでなく、家族も治療に参加してもらうことがあります。

社会療法

入院治療後、すぐに家庭に戻ると悪化する場合や、長年にわたって社会に出られないでいる場合は、デイケアや作業所に通うこともすすめられます。

人間関係の改善

境界性人格障害の人はコミュニケーションがうまくできず、人間関係のトラブルがたえません。

そこで、自己表現がうまくいっていないことが対人関係を損ねる一因になっている場合には、表現のスキルを学んでいくことも効果的です。

スポーツやミーティングなど、集団生活を通して対人関係の練習をすることも一例です。

◆この記事は、元国立肥前療養所医長、元福岡大学医学部教授、元東京慈恵会医科大学教授、元東京女子大学教授、牛島定信先生執筆・監修の「境界性パーソナリティ障害のことがよくわかる本(講談社)」の内容を元に、当サイト編集事務局の心理カウンセラーが記事編集をしています。

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