他の人にとってみれば何も怖くないものが、本人にとっては怖くて怖くて仕方がない、というは恐怖症=トラウマですね。
恐怖症=トラウマの種類は様々です。
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高い所が怖かったり、暗い所がダメだったり、イヌが怖かったり・・・。
今回は、恐怖症=トラウマについてお伝えします。
恐怖症(トラウマ)とは?
恐怖症=トラウマは、神経症のひとつです。
その恐怖症が不合理であって、自分以外の他の人にとっては何でもないことを頭で分かっていても、恐怖感は消えず、その状況や対象物を怖いと感じてしまい回避しようとします。
頭では「怖くない」と分かっているのに、身体は「怖い」と反応してしまう状態です。
恐怖症(トラウマ)の種類について
恐怖症=トラウマは、人によってその対象が違い、いろいろな種類があります。
恐怖症(トラウマ)の種類について、例えば、
【空間恐怖】
・広場恐怖
・乗物恐怖
・外出恐怖
【社会恐怖】
・対人恐怖
【特定の恐怖感】
・高所
・暗闇
・閉所
・特定の動物
etc
他にも、病気、不潔など特定物への恐怖などがあります。また、社会恐怖(対人恐怖)以外の多くの恐怖症は、男性よりも女性に割合が多いといわれています。
ちなみに、日本人に特に多い恐怖症の種類は「対人恐怖」といわれています。
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恐怖の度合い・トラウマの強烈さは人によって違います。
フラッシュバックでパニック状態になってしまう人もいれば、「ちょっと怖いけど、日常生活にはあまり支障がない。」といったような日常生活に影響が大きくないものも多いです。
トラウマが別の恐怖に置き換えられることも
心の中にある恐れ=恐怖が、別の恐怖に置き換えられるケースもあります。
ジークムント・S・フロイトの「ある5歳男子の恐怖症の分析」(1909年)の論文のケースでいえば、
5歳のハンス少年は「馬に噛まれるかもしれない」という恐怖を持っていたのだが、
5歳の少年が「お母さんを独占したい」という無意識の想いを持ち、「父親への敵意」が芽生えたが、現実には父親の存在はなくならない、父親の存在を消すことなど許されない。
という【心の中の葛藤】によって、
「父親に敵意を抱く自分に、逆に父親が攻撃してくるのではないか」という恐怖感を感じるようになり、この恐怖感が別の形に置き換わり、「馬に噛まれる」という恐怖になっていた。
という、恐怖の置き換えですね。
他にも「かつての万引きが発覚するのではないかという恐怖感」が「人がたくさんいる雑踏への恐怖」に置き換わったりもします。
まとめ
恐怖症=トラウマには種類がたくさんあり、感じ方、恐怖の強さは人によって違います。
また、恐怖の対象が無意識層で別の対象物に置き換えられることもあります。
実際に、恐怖症を解消・トラウマを克服するには、心理療法・セラピーが有効です。
◆この記事は、東京工業大学名誉教授、精神科医、医学者である影山任佐先生執筆・監修の「図解雑学 心の病と精神医学(ナツメ社)」の内容を元に、当サイト編集事務局の心理カウンセラーが記事編集をしています。
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