ID-100232315

【チックの薬物療法】薬はドーパミンの働きを抑える効果があるものが処方される

チックやトゥレット症候群の症状は、薬で軽くすることができます。

とくに症状がひどいときにだけ、薬を使い治療を行うのが一般的です。

スポンサーリンク

チック症状が軽くなれば、薬の使用はいつでも中止できます。

ドーパミンの働きを抑制する効果

ドーパミンは脳内で分泌される神経伝達物質です。

ドーパミンを介して働く神経系の過剰な活動が、チックをまねく一因と考えられています。

そこで、薬によってドーパミンの働きを抑えることで、チック症状の軽減をはかります。

小さい子どもの場合はほとんど薬を使わない

子どもの場合、薬が必要になるほどチック症状が悪化することはあまりありません。

トゥレット症候群でも、多くは薬を使わずにひどい時期を乗きれることがほとんどです。

とはいえ、チックの動きのために食事がとりにくい、字が書けない、大きな声が出るので学校に行きたがらない、などの日常生活で困ることがあるなら、薬を使ったほうが症状は早く軽くなります。

一度薬を飲み始めたからずっと飲み続けなければいけないものではなく、チック症状がやわらげばいつでも薬の使用を中止できます。

服薬をすすめられたけれど迷いがある場合は、別の医師にセカンドオピニオンを求めてもよいでしょう。

スポンサーリンク

【チックの薬】ハロペリドールの使い方

ハロペリドールは抗精神病薬の一種で、使用はごく少量から始めます。

どの程度効果があるか、副作用が出るかどうかをみながら少しずつ薬の量を増やしていきます。

例えば、夕食後の1回服用(1日に0.25mg)から始め、2週間くらい様子をみます。

徐々に薬の量を増やしながら、まだ日常生活に支障がでるチック症状なら、薬を増量していきます。

逆に、副作用が強く出るようなら薬の量を減らし、効果が出て症状が落ち着いたら服薬を一時中止します。

しばらく続けても効果がないようなら、薬の種類を変えることも考えます。

注意点①徐々に薬の効果はなくなる

長く使い続けていると、チックを抑制する効果が薄くなっていく場合がある。
症状が和らいだ時点でいったん使用をやめ、また症状が強くなったときに再度使用するとよい。

②保険適用にならない(保険適用外)

チックやトゥレット症候群に使われる薬は、いずれも保険適用外です。
医師からよく説明を聞き、保護者や本人が納得した上で薬を使用することが必要。

チックの治療薬はハロペリドールが処方されることが多い

チックの治療薬としてもっとも使われるのは、ドーパミンの働きを抑える薬です。

具体的な薬の種類としては、ハロペリドールかリスペリドンを使うのが一般的です。

ほかにもチックに有効と考えられる薬がいくつかあります。

服薬によって症状が完全になくなるわけではありませんが、7〜8割の子どもが回数が減ったり、目立たない動きに変わっていきます。

スポンサーリンク