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女性に多いうつ病、原因は女性ホルモン?

女性は一定のサイクルで女性ホルモンが変動するため、心身ともに不安定になる時期があります。

そのため女性ホルモンの影響によって、女性は男性よりうつ病になりやすいといわれています。

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女性ホルモンのバランスが崩れてうつ病の原因に

女性は男性に比べて、うつ病になる率が2倍も高いといわれています。

その背景には、女性の心身に大きな影響を与える、女性ホルモン(エストロゲンやプロゲステロン)の存在があります。

女性ホルモンは、短い周期では分泌量の変動によって定期的な月経をもたらします。

月経が始まる数日前くらいから頭痛や倦怠感、イライラなどが起こることがあります。

これを「月経前症候群(PMS)」といい、体内の女性ホルモンの分泌量が変化することで、心身に不安定な状態を起こします。

また、長い周期でみると、妊娠や出産、更年期には、女性ホルモンの分泌に大きな変化が起こり、体内のホルモンのバランスが崩れることで、よりいっそう大きな影響を心身に及ぼすことになります。

このため、女性特有のうつ病である「産後うつ病」「更年期うつ病」が起こると考えられます。

出産後のイライラや不安から産後うつ病に

出産は周囲からも祝福される幸福な出来事のはずですが、出産後しばらくの間、気分が沈み込んだり、強い不安感に襲われたりします。

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悲観的になって、ちょっとしたことで泣き出したりする、といった不安定な精神状態にあることがあります。

これが「マタニティ・ブルー」と呼ばれる状態です。

マタニティブルーは妊娠初期にもみられますが、産後2〜3日で現れるケースが多いのです。

この情緒不安定な状態は、1ヶ月程度でおさまるのが一般的です。

しかし、情緒不安定な状態がさらに続く場合、「産後うつ病」の恐れがあります。

産後うつ病は、うつ状態や睡眠障害といった症状に加え、育児に支障をきたしたり、母子心中と言う悲劇を招くこともあります。

月経前症候群(PMS)とは

月経前症候群(PMS)とは、排卵から月経の前までの期間に現れるさまざまな不快な症状のことをいいます。

月経前から起こるホルモンのバランスの変化が心身に影響を与えるのではないかと考えられています。

また、身体の不調ではなく、うつ気分など精神状態が不安定になることがあります。

女性の約80%の人がこの症状を経験しているといわれています。

月経前症候群(PMS)の主な症状

【精神症状】
・イライラ
・怒りっぽくなる
・気分の落ち込み
・憂うつ感
・集中力の低下
・無気力
・涙もろくなる

【身体症状】
・下腹部痛
・下腹部の膨張感
・乳房の張りや痛み
・頭痛
・肩こり
・むくみ
・冷え
・便秘
・倦怠感

◆この記事は、赤坂診療所所長、精神保健指定医、渡辺登先生執筆・監修の「これでわかるうつのすべて(成美堂出版)」の内容を元に、当サイト編集事務局の心理カウンセラーが記事編集をしています。

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