真面目、のんびり、几帳面、マイペース、神経質、優柔不断・・・etc
人の性格はいろいろな特徴や種類があります。
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ところで、どんな性格の人がうつ病になりやすいのでしょうか?
今回は「うつ病になりやすい性格」についてお伝えします。
うつ病になりやすい性格とは?
昔から、躁うつ病や統合失調症(精神分裂病)などの精神病になる前に、その人の性格が病気を前もって”準備”していることが指摘されてきています。
これを「病前性格」といって、病気にかかりやすい性格といわれています。
うつ病になりやすい性格
うつ病になりやすい人の性格に共通することは、大きく次の3つがあります。
①理想の高さ
②責任感の強さ
③几帳面さ
これらの特徴をもった性格は「メランコリー親和型性格」といわれ、自分の日常生活や、社会の秩序に執着するタイプといえます。
一般に理想が高く、いつも自らを叱咤激励し、目標に駆り立てる特徴があります。
また、責任感も人一倍強く、几帳面で、礼儀正しく律儀で、上下関係や序列にも敏感なところがあります。
他人との衝突やトラブルを避け、全体の協調性や場の雰囲気を重んじるため、自分以外の他人に対しては献身的な面があります。
どういうときにうつ病なるのか?
理想の高さ、責任感の強さ、几帳面さを持っている人ですが、引っ越しや大きな仕事の完了、定年退職といった、それまでの秩序や状況が大きく変化するときに、その変化にうまく対応できないことがあります。
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これは専門用語で「インクルーデンツ(封入性)」と呼ばれ、自分の信じてきた秩序が脅かされているにもかかわらず、その中に閉じこもってしまい、秩序を乗り越えることができないものいわれます。
その変化は必ずしも一般的に「つらいもの」とは限らず、仕事の昇進・出世などの場合もあります。
新たな秩序、状況になじめないといった状態が続くと、うつ病が誘発されやすくなります。
日本の精神医学者の下田光造氏も、物事に執着しすぎる性格を「執着気質」と呼び、うつ病との親和性、うつ病になりやすい性格と考えました。
うつ病になりやすい性格とは逆の「マニー親和型性格」というものもあり、秩序に安定を求めず、事に対して臨機応変に対処するタイプとされています。
これは躁病、躁状態が優性である躁うつ病の病前性格とされています。
まとめ
うつ病になりやすい性格に、理想の高さ、責任感の強さ、几帳面さがあげられています。
いわゆる真面目な性格の人ほど、あるときを境に急にうつ病を発症するというケースが多くみられています。
そういった性格の人は、潜在的にうつ病になりやすいといえますので、ストレスを発散したり、心をリフレッシュすることを心がけましょう。
◆この記事は、東京工業大学名誉教授、精神科医、医学者である影山任佐先生執筆・監修の「図解雑学 心の病と精神医学(ナツメ社)」の内容を元に、当サイト編集事務局の心理カウンセラーが記事編集をしています。
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