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昔から、春先から春にかけてうつ病が増えると言われています。

うつ病の発症と季節の移り変わりには何か関連があるのでしょうか?

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今回は、うつ病と季節の関係性についてお伝えします。

うつ病と季節の関連性について

うつ病の研究において、うつ病の多くは季節とも関係すると言われています。

その原因については、いろいろな意見がありますが、日本の場合は入学、入社、転居などによって、親しんだものとの別れから起こる「引っ越しうつ病」なども関係していると考えられています。

それとは別に、一年のうち決まった季節に気持ちが落ち込む、という特徴をもった「季節性感情障害/SAD」というものがあります。

季節性うつ病(季節性感情障害/SAD)とは

季節性感情障害(SAD)とは、季節性うつ病ともいわれ、季節の移り変わりによって感情が障害をうける状態をいいます。

この季節性うつ病は「一年の間の特定の季節に気分が落ち込む」という特徴があります。

代表的なのは、「冬季うつ」「夏季うつ」の2つがあります。

夏季うつとは?

だいたい5月頃から9月頃にかけて発症するものを「夏季うつ」と呼びます。

夏季うつの症状

・食欲低下
・体重減少
・不眠

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冬季うつとは?

だいたい10月頃から3月頃にかけて発症するものを「冬季うつ」と呼びます。

冬季うつの症状

・過食
・体重増加
・睡眠増加

季節性うつ病(季節性感情障害/SAD)は何が原因?

季節性感情障害の原因のひとつは、高緯度地方においては冬季の日照時間の減少のせいではないか、といわれています。

脳内物質「メラトニン」というホルモンは、夜間にもっとも多く分泌されます。

高緯度地方の冬は夜が長いために、メラトニンの分泌が多くなりすぎて、これが悪影響を及ぼすと考えられています。

季節性うつ病の治療方法は?

季節性うつ病(季節性感情障害/SAD)の主な治療方法に、照射療法があります。

身体に人口的な光を照射して脳内物質メラトニンのバランスを整える「高照度光照射療法」(2500ルクス以上の光を当てる)等が開発されています。

まとめ

「季節性うつ病」は何か特別のストレスなどがあるわけではないのに、ある特定の季節に気持ちが落ち込む特徴をもっています。

その原因は脳内物質のセロトニンの分泌量やバランスの問題といわれています。

朝ダラダラと寝ていると一日やる気がなくなってしまうこともあるように、朝目覚めたらしっかりと太陽の光を浴びることが大切になってきます。

◆この記事は、東京工業大学名誉教授、精神科医、医学者である影山任佐先生執筆・監修の「図解雑学 心の病と精神医学(ナツメ社)」の内容を元に、当サイト編集事務局の心理カウンセラーが記事編集をしています。

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