チック症の子どももこだわりが強いことがある?
トゥレット症候群のように重度のチックの子どもは、とりわけ強いこだわりをもつことがあります。
親や教師など、周囲は「そのこだわりに、こだわらない」ように心がけましょう。
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なにかの体験が原因になっていることも
子どもが示すこだわりの多くは、周囲の大人にとっては不可解に思えることが多いものです。
とりわけ、トゥレット症候群のように重いチックの子どもは、無意味を思えるようなことにこだわり、そのために生活しにくくなってしまうことがあります。
ただ、不可解、無意味と思えても、実は以前の体験がもととなっていることもあります。
「こうしなければダメだ」と思い込んでいるのです。
子どものこだわりを受容する
頭ごなしに「バカバカしいから、そんなことはやめなさい」と言っても、こだわりを減らすことにはつながりません。
また、ポジティブなとらえ方をすると、ものごとにこだわれる個性は長所でもあります。
ある程度はこだわりを受容し、子ども本人に自由に任せておけばよいでしょう。
例えば、学校まで電柱にさわって歩くこだわりを持つ子どももいます。
一本さわり忘れたら引き返す、いたずら心のようなこともあります。
とくに害はないので、大目にみてあげるくらいがよいでしょう。
こだわりは不安の裏返し
こだわりはお守りのようなもの。
それが崩れると不安になってしまう。
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ものや人、順番や数にこだわる
自分なりのルールがあり、それを厳格に守らずにはいられない。
自閉症の子どももこだわりが強い
たしかに「こだわり」の強さは、自閉症の症状のひとつにあげられます。
自閉症の子は、行動や興味の対象が限定されていることが多く、いつまでも、同じことをやり続けることがしばしばあります。
ただし、こだわりが強ければ、それだけで自閉症と判断できるわけではありません。
ADHDの子どもも、強いこだわりを示す傾向があります。
また、こだわりに似た思考や行動のパターンをしめす症状として、強迫症状があります。
こだわりを生む背景に何があるのかによって、対応法は違います。
日常生活に大きな支障がない限り、ある程度のこだわりは受け入れていくのが無理のない姿勢でしょう。
チックの子どものこだわりへの対応
こだわりがあったらダメ、ということではありません。
問題はこだわりの程度です。
こだわりのために生活しにくくなっているかどうかを考えながら、対応していきます。
ある程度は受け入れる
とくに生活に支障が出ている、家族に自分のこだわりを強要する、といったことがなければ、本人のこだわりを頭ごなしに否定しない。
こだわりがあるということにこだわらず、本人の好きなようにまかせておけばよい。
こだわりをすべてなくす必要はない
生活上、問題があるようなら、こだわりの対象を減らしていくことを考える。
その場合も、こだわりを全部なくそうとはしない。
お守りとして、「これがあれば(こうすれば)安心」というものを、ひとつ残しておくとよい。
母親ひとりでかかえこまない
子どものこだわりに、母親ひとりで対応していくのは大変なことです。
うんざりした気持ちが子どもに伝わり、子どもの不安を高めてしまうおそれもあります。
家族など、まわりの人みんなで基本方針を確認し、対応していくようにしましょう。
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