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摂食障害、PTSD、アルコール依存症もうつ病と併発しやすい?

うつ病は、ほかのいろいろな精神疾患・精神病と併発しやすい病気といえます。

不眠症などの睡眠障害、拒食症・過食症の摂食障害、その他にも心身症、PTSD(心的外傷後ストレス障害)、アルコール依存症などもうつ病と併発する確率が高い病気です。

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摂食障害とうつ病

摂食障害は、若い女性に多い病気で、うつ病と併発するケースが多い病気です。

摂食障害には、極端に食べない「拒食症」と、一度に大量に食べてしまう「過食症」があります。

拒食症の場合、ガリガリに痩せ、月経が止まったり、脳や内蔵、生殖器に障害が残ったりする場合がみられます。

拒食症は治りにくく、全体の数パーセントですが餓死することもあり、油断のできない病気です。

過食症では、食べ過ぎたことを後悔し、太りたくないからと無理に吐き出したりする場合があります。

摂食障害は、もっぱら強引なダイエットを引き金として始まります。

極端なダイエットで食べないことから拒食症になり、一方、ダイエットの反動でとことん食べたいという欲求から過食症になります。

心身症とうつ病

精神的なストレスによって、胃潰瘍などの胃腸病や気管支喘息、狭心症、高血圧などの身体の病気が生じたり、身体の病気が治りにくい場合に、それぞれの病気を総称して心身症と呼びます。

うつ病と心身症は併発しやすいので、身体の症状とあわせて精神的なメンタルケアにも注意が必要です。

PTSD(心的外傷後ストレス障害)とうつ病

PTSD(心的外傷後ストレス障害)とは、地震や交通事故、虐待など激しいストレスを受けた後、数種間から数十年を経て、苦痛な体験の記憶がだしぬけに現れ、感情がマヒし、ちょっとした刺激でイライラするなどの症状が現れる病気です。

PTSDとうつ病も同時に発症することが多いという関係があります。

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思い出したくない体験が頭に浮かぶ「フラッシュバック」が繰り返し起こったり、苦痛を思い出させる場所を知らないうちに避けるようになったりします。

慢性化すれば、うつ気分や集中力の低下、ひきこもりが起こる場合があります。

アルコール依存症とうつ病

アルコール依存症とは、飲酒を繰り返しているうちに、酒量が増え、飲酒がやめられなくなる病気です。

酒のアルコールが脳の中に一日中残るような飲み方を続けていると、依存症になります。

酒を飲みたい、という耐えがたい欲求に支配され、以前より多い量を飲まないと酔うことができなくなります。

20年以上も大量飲酒を続けていると、酒量を減らしたり、断酒をしたりしたときに、身体の震えや発汗、頻脈、不安、興奮、不眠、幻覚、けいれん発作などの「離脱症状」があらわれます。

アルコール依存症は、身体だけではなく精神にも異常をきたす危険な病気です。

うつ病につながるこころの病気/症状まとめ

次の病気はうつ病にもつながりやすく、注意が必要です。

パニック障害

前ぶれなく心身の激しいゆらぎ(パニック発作)が起こる。激しい動悸が起こり、呼吸が止まりそうで死ぬのではないかとあわてる。

強迫性障害

なにかをせずにはいられなかったり、なにかの考えにとらわれる。気にしないようにするほど不安が高まる。不潔障害、確認強迫、加害強迫などがある。

摂食障害

極端に食べずにガリガリにやせる拒食症と一度に大量に食べ、後悔から吐き戻したりする過食症がある。

心身症

精神的なストレスから身体の症状としてあらわれる病気の総称。気管支ぜんそく、高血圧、狭心症、胃腸病など、発症する病気は広範囲に及ぶ。

PTSD(心的外外傷後ストレス障害)

苦痛な体験が、だしぬけに意志に反して記憶からよみがえる。ちょっとした刺激でイライラする。

アルコール依存症

飲酒の繰り返しにより、飲酒がやめられなくなった病気。

◆この記事は、赤坂診療所所長、精神保健指定医、渡辺登先生執筆・監修の「これでわかるうつのすべて(成美堂出版)」の内容を元に、当サイト編集事務局の心理カウンセラーが記事編集をしています。

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