LD=学習障害とは?定義・意味・概念について

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LD=学習障害とは?定義・意味・概念について

Q.LD(学習障害)は医学用語なの?

LDという言葉は医学の言葉と思われていますが、教育の言葉でもあります。

LDとは、Learning Disability(ラーニング・ディズアビリティ)の略で、日本語では学習障害と訳されます。

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しかし、障害という言葉が誤解を招きやすいこと、また医学用語でつかう学習障害(Learning Disorder / ラーニング ディズオーダー)が、読み、書き、算数の3つの学習に限定しているのに対して、教育現場では、より広い範囲の状態を含んでいることを含めてLD(学習障害)と定義されています。

Q.LD(学習障害)は新しい障害、病気なの?

日本でLD=学習障害という言葉が正式に定義されたのは、1999年の当時の文部省(文部科学省)によって定義されたのですが、LD=学習障害の子供が急にあらわれて増えたわけではなく、小学校や中学校などの通常の学級の中で特別な教育的配慮を必要とする子供たちはずっと昔から存在していたのです。

そういう意味では、LD=学習障害という言葉・概念・定義は新しいものといえますが、LD(学習障害)の特徴を持つ子供は以前から一定数いるということになります。

Q.LD(学習障害)の原因は、親のしつけが問題?

LD(学習障害)の子供たちは、もののとらえ方、理解する仕組みに少しクセがあるため、他の子供たちと同じ方法で学ぶのが苦手だったり、時間がかかることが多くあります。

LD(学習障害)の原意についていろいろと言われていますが、親のしつけや心構えの問題でなるものではありません。

まだハッキリと解明されていませんが、脳の機能の問題が原因と考えられています。

Q.LD(学習障害)の原因は、遺伝が関係していますか?

LD(学習障害)がなぜおこるのか、その原因についてははっきり分かっていません。

親からの遺伝のせいでなるのでは、と言われることもありますが、LD(学習障害)の原因として遺伝にかかわる直接的データは報告されていません。

ある説では、極端な低体重で生まれたり、出生後のケガなどが関係しているという研究者もいます。

また、はっきりとした遺伝を裏付ける研究はありませんが、親子が姿形が似るように、脳の機能や発達が似ている可能性はあります。

LD(学習障害)の原因、仕組みについては、今もなお解明のための研究が進められています。

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Q.LD(学習障害)の子供の将来の進路はどうなっているの?

すべての子供たちが自分なりの進路を選ぶように、LD(学習障害)の子供たちの進路も十人十色で様々です。

ですが、LD(学習障害)のせいで進学や就職が困難になることも多く、ひとりひとりのニーズにあわせた支援のしくみの整備が急がれています。

教育のLD=学習障害の定義・概念

学習障害とは、基本的に全般的な知的発達に遅れはないが、聞く、話す、読む、書く、計算するまたは推論する能力のうち、特定のものの習得と使用に著しい困難を示す状態を指すものである。

学習障害とは、その原因として中枢神経系に何らかの機能障害があると推定されるが、視覚障害、聴覚障害、知的障害、情緒障害などの障害や、環境的な要因が直接の原因となるものではない。

医学のLD=学習障害の定義・概念(アメリカ精神医学会の分類DSM-Ⅳ-TR)

読字障害

A.読みの正確さと理解力についての個別施行による標準化検査で測定された読みの到達度が、その人の生活年齢、測定された知能、年齢相応の教育の程度に応じて期待されるものよりも十分に低い。

B.基準Aの障害が読字能力を必要とする学業成績や日常の活動を著明に妨害している。

C.感覚器の欠陥が存在する場合、読みの困難は通常それに伴うものより過剰である。

書字表出障害

A.個別施行による標準化検査(あるいは書字能力の機能的評価)で測定された書字能力が、その人の生活年齢、測定された知能、年齢相応の教育の程度に応じて期待されるものより十分に低い。

B.基準Aの障害が文章を書くことを必要とする学業成績や日常の活動(例:文法的に正しい文や構成された短い記事を書くこと)を著明に妨害している。

C.感覚器の欠陥が存在する場合、書字能力の困難が通常それに伴うものより過剰である。

算数障害

A.個別施行による標準化検査で測定された算数の能力が、その人の生活年齢、測定された知能、年齢相応の教育の程度に応じて期待されるものより十分に低い。

B.基準Aの障害が算数能力を必要とする学業成績や日常の生活を著明に妨害している。

C.感覚器の欠陥が存在する場合、算数能力の困難は通常それに伴うものより過剰である。

◆この記事は、教育心理学者、東京学芸大学名誉教授である上野一彦先生執筆・監修の「LD(学習障害)のすべてがわかる本(講談社)」の内容を元に、当サイト編集事務局の心理カウンセラーが記事編集をしています。

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