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【教師の対応】ADHDの子の教え方、ほめ方、叱り方

ADHDの子の担任など、教師の立場では、保護者が子どもに話しかけるときとは別の注意が必要です。

特に学校での勉強の教え方での関わりが、重点的になってきます。

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叱るよりも止めることを優先

教師としてADHDの子どもに話しかけるときの注意点は、基本的なことは保護者の話し方と共通しています。

子どもをできるだけ多くほめて、叱ることを減らします。

叱る場合も、大声で怒鳴るのではなく、悪い行動を止めることを第一に考えます。

勉強の教え方も重要

そして、それ以外に、学校の教師にとくに求められるのが、ADHDの子どもの勉強の教え方に関する注意です。

ADHDの子どもは、LDを併発していることが多く、学校の授業内容についていけず、学習が遅れがちです。

そういった場合は、読み書きや計算を基礎から教える必要があります。

簡単なことができないからとむやみに叱らず、ひとつずつ初歩的なことから丁寧に教えていく姿勢が大切です。

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ADHDの子の教え方、ほめ方、叱り方

あまり細かく気にしすぎる必要はありませんが、話しかけるときの基本的な注意点は頭に入れておいた方がよいでしょう。

なにより、ADHDの子どもに対して、大声で激しく叱らないことがポイントです。

【教え方】

具体的に指示を出す。
「時計の針が12にくるまで座っていて」
「白線まで、3回走るよ」
など、目で見て理解できることを短い言葉で伝える。

【ほめ方】

教えたとおりにできたときは、声をかけてほめる。
結果として失敗でも、途中によくできた部分がないか探し、そこをほめるのもいい。
「あと2分だった」「2回できたよ」など、できたことを認める姿勢が大事。
子どもはみんな、ほめられてのびるもの。

【叱り方】

教えたことをできなかったら、課題を少し簡単にすることを考える。
途中で投げ出したり騒いだ場合は、少し我慢しようと言い聞かせる。

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ほめるときの注意は?

ADHDの子どもは、言葉でほめられても、嫌な思いをすれば、ほめられた気になりません。

例えば、ほめられたあとに、すぐに別の課題を出されたり、いつまでもがまんさせられたりすると、自分がよいことをしているとは感じられないのです。

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ほめるときのポイント/ADHD

【○】遊びや運動を許す

課題や作業をうまくできたら、その後は子どもの好きなことをやらせる。
よいことをすると、よいことが待っていると思えるようになる。

【×】より難しい課題を出す

「ひとつの課題をこなせたから、予定外だけど次も・・・」と考えるのはよくない。
予定外の課題を出されると、次からはがんばるのをやめようと考えてしまう。
最初に立てた目標ができたら、そこでひと段落にする。

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叱るときのポイント/ADHD

【○】なにもしないか、ひとりにする

短い言葉で言い聞かせたあと、ひとりで考えさせるとよい。
悪いことをすると、かまってもらえないと感じて、努力するようになる。

【×】遊びやご褒美で機嫌をとる

子どもが叱られて傷ついたと考えて、しかったあとにちやほやするのはさける。
悪いことをすると、かまってもらえると思い込んでしまう場合がある。

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暴れるADHDの子を力ずくで止めたら体罰?

ADHDの子が走り回っていたり、暴れようとしていたら、講師はまずは声をかけて止めましょう。

きぜんとした態度で「走ってよかったんだっけ?」などと注意するといいでしょう。

言葉で注意しても、ADHDの子が暴れたり動き続けてしまう場合には、身体をはって止めることも考えます。

子どもが暴れることで、本人の身体が危険にさらされたり、他の子を傷つける可能性があるなら、教師が力ずくで止めることも必要です。

ただし、しかるときに罰として子どもをたたいたり、なんでもかんでも力ずくでおさえつけるのは、よくありません。

しかし、危険をさけることは大切です。

ケガや危険があるときは、はっきりと声をかけて言葉で止める。

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