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適応障害のカウンセリング治療について

適応障害の治療はカウンセリングなどの精神療法と、ストレス対処が中心となります。

患者さんや状況に合わせて、家族療法や集団療法、そのほか補助的な方法も検討します。

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精神療法の種類について | 適応障害の治療

精神科医の問診もカウンセリングなどの精神療法のひとつといえます。

支持療法を基本に、ストレスにどのように向き合っていくかを探ります。

患者さんにあわせて、補助的な療法を加えるかどうかを検討していきます。

日常生活の中で、、ストレス耐性を上げたり、生活リズムを整えたりする生活療法もよく行われます。

【基本】
支持療法
ストレス対処

【補助的】
認知療法
暴露療法
情動コントロール
情動とは、怒りなどのように感情が強くて急激な動きのこと。
自分でコントロールする方法を学ぶ。

【状況に応じて】
集団療法
同じ体験をした人が、相互に理解し合い共感することで治療を目指す。
家族療法
患者本人だけでなく、家族も治療の対象とする、家族というシステムが病んでいるという考え方。
自己主張訓練
アサーショントレーニングともいう。
自己主張といっても、反論や要望を述べるだけではない。
相手をほめたり、適切な断りができたり、困ったときには助けを求めたりなどの言動ができることも含む。
適応障害では、相手にあわせすぎることも発病の原因となる。
アサーショントレーニングの有効性が注目されている。

【リラクゼーション】
呼吸法
腹式呼吸をおこなうことで、心身をリラックスさせる。
筋弛緩法
衣服を緩め、ベルトや時計などをはずして、あおむけに寝て、全身の力を抜く。

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適応障害の受診先は?

どこを受診したらいいか迷うなら「ストレスで気持ちがまいっているようなのですが」と、あらかじめ受診できるか問い合わせて確かめてみるといいでしょう。

精神科

病院では精神科、精神神経科などが心の病気を診察しています。
受診には紹介状が必要な総合病院もあるので、前もって確認しておきましょう。

心療内科

もともとは心身症が対象ですが、最近は心の病気全般を診察してくれます。
また、精神科の中には心療内科という名称を使っているところもあります。

メンタルクリニック

精神科医や臨床心理士が開業している、心の病気専門のクリニックです。
臨床心理士のクリニックは薬の処方はできませんが、カウンセリングだけを希望するなら受診してもいいでしょう。

プライマリーケアクリニック

総合診療科、心の病気だけでなく、身体の病気、介護、福祉など、健康に関するあらゆることを相談できる。
総合病院や大学病院と連携しているところが多い。

プライマリーケアクリニックを受診する人が多い

適応障害は、専門クリニックよりもプライマリーケアクリニックを受診する人が多いようです。

専門の精神療法を受けるまでもなく、プライマリーケアクリニックでの問診で症状が軽くなることもあります。

プライマリーケアクリニックは新しい概念で、家族医療専門医制度のことです。

近所にあって何でも相談できる、いわゆる「かかりつけ医」は、プライマリーケアを提供していると言ってもいいでしょう。

病状によっては、プライマリーケアクリニックから千音の病院やクリニックへ紹介されることもあります。

◆この記事は、医療法人和楽会理事長、貝谷久宣先生執筆・監修の「適応障害のことがよくわかる本(講談社)」の内容を元に、当サイト編集事務局の心理カウンセラーが記事編集をしています。

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