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物事のとらえ方を変える「認知行動療法」のやり方と方法とは?

同じ映画を見ても、人によって泣いたり怒ったりする場面が違うように、ものごとと感情は直結しているわけではありません。

ものごとの受けとり方はひとつだけではありません。

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ストレスは、物事や出来事の受けとり方次第なのです。

何かものごとに対したとき、自然に浮かんでくる考えがあります。

それを「自動思考」といいますが、その次にどういう判断をするかが「認知」です。

何かがあって「いやだな」と思っても、次に「どうしようか」と考えるか、「絶対に許せない」と考えるかで、その後のストレスは大きく変わってきます。

自分の認知の仕方を変えるのが「認知行動療法」です。

認知を変えれば、結果もおのずと変わってきます。

【例】
上司にミスを指摘され注意された。

「自動思考」=最初に頭に浮かぶイメージや考え
上司に怒られた・・・

私への評価はゼロになってしまった

私は見捨てられ、クビになる。この会社ではもう働けない
同僚もあきれている。私をバカにしているに違いない。

もう会社をやめるしかない

私は世の中にはいらない人間だ。

【認知を変えることで】
上司は怒っていないかもしれない。
ミスを指摘されただけだ。

まだまだ挽回するチャンスはある。
次は気をつけよう。

見方を変えれば、ものごとは白でも黒でもない、グレーの部分があると気づけるようになります。

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認知を変える方法 | 認知行動療法のやり方

認知行動療法にはいくつかの技法、やり方があります。

自分の考えをノートに書いて整理する方法もそのひとつです。

できごとや思考をノートに整理し、意識的に認知を変えていきます。

慣れてくると、頭の中で「待て、他の見方はないか」と自問自答できるようになります。

【紙に書いてみる】
・私の人格まで否定した
・私はすごく怒っている
・私をバカにするようなことを言った
・私の言うことに耳をかさない
・もう夫とは二度と口をきかない
・一生許さない

↓↓

「こう思う証拠はあるか?」
客観的な証拠はあるか?

「感情にふりまわされていないか?」
怒りから、極端な結論を導いていないか?

「ほかの見方はないか?」
その出来事に対して、別の人が考える例をあげてみる

「白黒思考ではないか?」
いつもそうだと決めつけていないか?

「この先どうなる?」
このままの考え方では、どのような将来が想像できるか?

【認知を変えると・・】
・私の言うことを聴いてくれることもある
・私のすべてを否定したわけではない

新しい認知行動療法「マインドフルネス」

近年注目されている認知行動療法のひとつに、マインドフルネスがあります。

ヨガや禅など東洋の瞑想法をもとに、うつ病の再発予防のために開発されました。

マインドフルネスの方法は、呼吸に集中する、つま先から頭まで全身の部位に注意を向ける、静座瞑想、ヨガ瞑想などのプログラムからなります。

◆この記事は、医療法人和楽会理事長、貝谷久宣先生執筆・監修の「適応障害のことがよくわかる本(講談社)」の内容を元に、当サイト編集事務局の心理カウンセラーが記事編集をしています。

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