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【認知行動治療】統合失調症やパーソナリティ障害は治る?

うつ病や不安障害ほど普及していませんが、統合失調症やパーソナリティ障害に対しても、認知行動療法が用いられています。

統合失調症の認知行動治療について

統合失調症、パーソナリティ障害にも、それぞれに適した認知行動療法[認知行動治療]が行われることがあります。

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統合失調症の改善のために、多くの場合では薬物療法を中心とした治療がおこなわれます。

認知行動治療は、統合失調症患者の症状や状況に応じて用いられていて、認知機能障害を改善する機能回復訓練として実施されることもあります。

パーソナリティ障害の認知行動治療について

パーソナリティ障害への認知行動治療は、うつ病や統合失調症など他の病気よりも長い治療期間をとるのが通常です。

パーソナリティ障害には、幼少期の事件や離別体験、虐待などが関連していることを考慮して、生育歴をさかのぼる必要があります。

パーソナリティ障害の回復には、治療に時間がかかることが多いので、認知行動治療をおこなう際もじっくりと治療を進めていきます。

統合失調症とパーソナリティ障害の認知行動療法について、詳しくみてみましょう。

統合失調症の治療は薬が中心

統合失調症の場合、薬物療法を主体として治療を進めていきます。

激しい妄想や幻聴がある場合は、治療者と相談の上、まず向精神薬を使った薬物療法を考えます。

また、統合失調症の治療の中で、妄想や幻聴に対して認知行動療法[認知行動治療]を用いる場合があります。

統合失調症の認知行動治療の例

「仲間に悪口を言われている」という疑念を抱く。

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仲間をさけたり、警戒したりして、孤立してしまう。
疑念が生じると、周囲に対して不安や怒りを抱くようになる。

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【認知行動治療】
妄想・幻聴が悪くなるパターンを理解する。
そのうえで不安などの感情をとらえ、認知と行動を修正する。

パーソナリティ障害の治療について

パーソナリティ障害は、考え方や行動のかたよりによって生活に支障をきたしている状態です。

診察や面接中に患者が泣き通しだったり、発言できなかったりして、治療者との関係を築くことに苦労します。

そのため通常は、パーソナリティ障害の治療に時間がかかります。

パーソナリティ障害の治療の流れ[例]

幼少期に受けたトラウマから、他人への基本的な信頼感が欠如している。
例えば、恋人が近所に出かけただけで、見捨てられ不安におそわれる。

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・見捨てられないようにと、過度の努力をする。自傷行為やおどかし、衝動的な行為をおこなう。
・人を信じようとすると、不安や怒り、疑念などを極端医強く感じて感情が爆発。

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【治療法】

[スキーマ療法]
幼少期から続く、信念のゆがみを特定するための治療法。
スキーマを5つの領域に分類した理論に基づいて分析をおこなう。

[弁証法的行動療法]
個人療法とグループ療法を併用する。
個人虜法では患者さんの傷つきやすさを受け止める。
グループ療法では、人間関係を修正するスキル訓練をおこなう。

パーソナリティ障害の治療が長引く理由は?

うつ病や不安障害の患者さんは、多くの場合、大人になってから発症しています。

そのため、数年以内の出来事を探れば、認知のゆがみのその背景を特定できます。

一方、パーソナリティ障害の場合は、患者さんと治療者で十数年間の生育歴をさかのぼり、幼少期からの認知のゆがみを確認して、ようやく全貌がみえてくるという場合が多いのですが、そのため治療に時間がかかります。

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