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なぜ、境界性人格障害は周りの人を巻き込むのか?原因・理由について

境界性人格障害(ボーダーライン症候群)の人は、自分では処理しきれない葛藤や衝動、根強い不安の感情を解消するために、まわりの人を巻き込んでいくことがあります。

他人に自分の葛藤や衝動を押し付けることが多く、対象となりやすいのは身近な家族や恋人、医師や看護師、カウンセラーなどの治療スタッフをも巻き込み、トラブルをおこしてしまうことさえあります。

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なぜ、境界性人格障害(ボーダーライン症候群)の人はまわりの人を巻き込むのでしょうか。そこにはどんな原因や理由があるのでしょうか。

境界性人格障害は他人を思い通りに動かしたい欲求が強い

境界性人格障害(ボーダーライン症候群)のほとんどは、誰かに見捨てられるかも、という心理的不安が強いため、どんな方法を使ってでも相手をひきつけておきたい、自分の思いとおりに相手を動かしたいという気持ちを強く持っています。

自殺未遂・自傷行為・リストカット

境界性人格障害(ボーダーライン症候群)の人の中には、リストカット等の自傷行為や過量服薬などをおこない、入院しなければならない状況を自分からつくりだすことがあります。

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入院させてと騒ぐことも

「入院したままでいたい」という自分の要求を執拗に言い続ける。ときには「入院したい」という希望を通すために病院で「家には帰らない、入院させて!」と騒ぐこともあります。

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暴言や暴力(DV)を起こすケースも

家族や恋人、医師や病院のスタッフ、看護師などに暴力をふるい、自分の従わせようとする

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このように、境界性人格障害(ボーダーライン症候群)の人は、相手を自分のペースにのせてしまうことで、まわりの人を情緒的に支配し、直接または間接的に自分の思い通りに事が運ぶようにしてしまいます。

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境界性人格障害の本人にとっては、まわりをふりまわした結果、自分の要求が通ればそれで満足してしまうのです。

周りを巻き込むのは見捨てられる不安や抑うつを回避するための反応

境界性人格障害(ボーダーライン症候群)の周囲にいる人は、「自分はいいように操られている」と感じたり「問題があるのは自分の方かも」と思うことがあります。

まるで境界性人格障害(ボーダーライン症候群)の人が操作しているかのようですが、患者本人にとっては悪意にもとづく言動ではありません。

ただただ、境界性人格障害(ボーダーライン症候群)の人は、相手に見捨てられたくないという不安や恐怖、自分だけではどうにも処理できない感情をまわりの人を巻き込むことで、なんとか対応しようとしているのです。

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ひとりでは感情や気持ちの整理ができないのも、境界性人格障害の特徴のひとつ

境界性人格障害の特徴のひとつとして、ひとりでは葛藤や衝動に対処できない点があげられます。

ふつふつとわき起こる葛藤や衝動を、自分のものとして受け入れることができず、境界性人格障害の人は、まわりの人を巻き込んで対処しようとします。

境界性人格障害の本人から相手に対して
①感情を押し付ける
②相手をなだめる
と自分一人では感情を処理できず、まわりの人に押し付けます。

まわりの人は、いつの間にか本人の混乱した状態を引き受けてしまい、その感情や気持ちを自分のものであるかのように整理します。

その結果、
③回復した感情を引き受ける
相手の怒りや不安がおさまり、感情が安定していくことで、境界性人格障害の本人の状態も安定していきます。

例えば、話をしているうちに、もともと怒っていた境界性人格障害の患者本人がなだめる方にまわるケースもあります。

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