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うつ病の入院治療、期間、退院後について

うつ病で病院に入院すると、どのような治療経過を経て、退院に至るのでしょうか。

うつ病の入院で一般的な「任意入院」の治療の流れについてお伝えします。

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うつ病の治療、入院前の説明

うつ病者の入院は、通常「任意入院」となります。

任意入院から退院までの経過についてみていきましょう。

うつ病の治療の中で、入院治療への導入が精神科医によって決断されれば、患者さんは入院を必要とした症状や病名、通院より入院が有効な点、メリットなどについての説明を受けます。

その後、入院の目的や期間が伝えられます。

入院の目的では、積極的に休養をとることがうつ病の回復のために最優先としてあげられ、そのほかに抗うつ薬の適切な処方や生命の危険を招くような行動の回避、身体の健康管理、生活環境の改善などの説明が続きます。

うつ病での入院期間は、初回であれば3ヶ月程度が多いようです。

ただし、その入院期間はあくまで予定であって、期限がくれば退院できるわけではありません。

入院目的の達成、うつ病が改善されれば退院することになります。

治療契約と入院告知

入院治療の説明を受け、本人の納得が得られれば、治療契約を結びます。

うつ病患者の家族に対しても、精神科医から症状や入院の必要性、治療目的、治療方針、入院期間などの説明が行われて、入院の同意を求められます。

うつ病患者と家族が同意して入院が決定すると、患者や家族に対して、精神保健福祉法で決められた入院告知が行われます。

入院初期から後期までの経過

入院から退院までは、次のような経過をたどります。

入院初期

うつ病患者の入院初期は、ゆっくりと心身を休めることが目的です。

休養の手段として、入院して病棟での生活が提供されたのです。

休むこととしっかり栄養をとることに加えて、薬物療法も行われます。

薬の副作用があれば、医師はその都度対応していきます。

薬による眠気やだるさは、心身を休ませるためには好都合だとも考えられています。

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うつ病の入院治療が進展すれば、心身の回復とともに、薬の副作用はやがて消えていきます。

入院中期

うつ気分の改善が順調に進み、自殺企図の心配がなければ、家族と一緒なら病院から遠くない場所まで外出ができるようになり、支障がなければ、やがて一人での外出が許可されます。

繰り返された外出が何事もなく終われば、外泊についても認められるようになります。

外泊の前には主治医と家族が会って、うつ病患者本人の現在の状態や外泊中の注意が伝えられます。

最初の外泊期間は、家族も患者さんも気疲れしない日程、2泊3日程度が望ましいとされています。

自宅でお風呂にのんびり入り、好物の料理を食べて、ぐっすりと眠れれば外泊は成功です。

外泊を何度か繰り返せば、退院に向けての準備段階に入ったと言えます。

入院後期

うつ病患者さんが退院を間近に、今後の生活を再構築いく時期です。

退院後の生活について、主治医と患者さんは話し合って見通しを立てていきます。

やがて家族の来院が求められ、患者さんの状態や退院までの過程について、精神科医から退院指導の説明を受けます。

通常は、入院中のうつ病患者さんも家族と同席して退院後の生活について話し合います。

退院前日までに、外来を受診する日が決められ、退院の直前には症状に変化がないかどうかの診察を受けます。

うつ病の入院治療が終わり、退院した後も通院治療が控えています。

退院してからも決められた通院と服薬を守りましょう。

うつ病の治療、退院後の見通し

うつ病治療の入院後期には、退院に向けて、次のような事柄に関して見通しを立てていきます。

【①生活を支える経済的、人的基盤の有無】
就労の有無
保健所や福祉事務所からの援助
家族の支援
上司や同僚との関係

【②生活能力の有無】
日常生活で自分をコントロール(自律)することができるかどうか

【③毎日の生活のあり方】
規則正しい生活と通院、服薬が守れるかどうか

◆この記事は、赤坂診療所所長、精神保健指定医、渡辺登先生執筆・監修の「これでわかるうつのすべて(成美堂出版)」の内容を元に、当サイト編集事務局の心理カウンセラーが記事編集をしています。

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