統合失調症との関連は?うつ、躁うつ、アスペルガー、ADHD、自閉症、パーソナリティ障害

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統合失調症との関連は?うつ、躁うつ、アスペルガー、ADHD、自閉症、パーソナリティ障害

統合失調症は、他の精神疾患とも関連していることが多い病気です。

統合失調症と、うつ病、躁うつ病などの気分障害、またはアスペルガー症候群、ADHD、LD、自閉症などの発達障害との間にはどんな関係があるのでしょうか。

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うつ・躁うつなどの気分障害と統合失調症について

「抑うつ気分」「興奮状態」がみられる気分障害と統合失調症にはどんな関連があるのでしょうか。

気分障害は、大きく「うつ病」と「躁うつ病」の2つに分けられています。

うつ病と統合失調症

うつ病については、近年「心の風邪」などとよばれて広く一般に病名が浸透して、多くの人が抵抗なく治療を受けられる雰囲気ができてきています。

うつ病の主な症状は、抑うつ気分が強くなり、食欲不振、睡眠障害、興味の喪失などがみられます。

躁うつ病と統合失調症

また「躁うつ病」は、うつ病の他に、合間に躁状態が現れる疾患です。

躁状態のときの患者本人は、気分が爽快で何でもできる万能感があり、少ない睡眠時間でもバリバリと仕事や勉強をこなします。

しかし、高揚した状態は周囲に違和感を与えたり、怒りっぽくなってしまったりと人間関係のトラブルを生じることもあります。

うつ病の「抑うつ状態」は、統合失調症の陰性症状に見られる「意欲が低下した状態」と良く似ています。

また、躁状態の興奮した様子やイライラした様子は、統合失調症の陽性症状にも見られるものです。

【まとめ】気分障害と統合失調症

【うつ病】
憂うつな気持ちが続く
食欲が低下する
睡眠に障害が現れる
今まで興味を持っていたことに興味がなくなる

統合失調症の「陰性症状」と似ている

【躁うつ病】
うつ状態と躁状態が繰り返される
躁状態のときには万能感があり、なんでもバリバリにこなせる
周囲が違和感を持つほど高揚している
興奮状態でイライラしたり、怒りやすかったりする

統合失調症の「陰性症状」と似ている

パーソナリティ障害と統合失調症

周りの人には理解してもらいにくい行動特性を持つ「パーソナリティ障害」も、統合失調症とよく似た症状を見せることがあります。

偏った考えや行動パターンを持ち、学校や職場、家庭などの社会生活でトラブルを引き起こします。

成長過程でものごとのとらえ方そのものが歪んでしまい、その偏った考えを修正していくのはとても困難です。

パーソナリティ障害にはいくつかの種類があり、大きく3つのタイプに分けられています。

1つ目は非現実的な考えにとらわれやすいタイプ、2つ目は激しい自己アピールの末、周囲を振り回してしまうタイプ、3つ目は不安感や恐怖感が強く、周囲と接触することを避けるタイプです。

このうち、1つ目のタイプは、妄想や幻聴を伴うことがあり、統合失調症と関連性があると考えられています。

また、歪んだ認知が目立つ2や3のタイプは、奇妙な行動として現れやすく、統合失調症との区別が必要になります。

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歪んだ認知が特有の行動パターンを引き起こす

【まとめ】パーソナリティ障害と統合失調症

【パーソナリティ障害とは】
発達途中で、物事のとらえ方が歪んでしまい、偏った考え方から独特な行動パターンをとる精神疾患。

【パーソナリティ障害の3つのタイプ】
①非現実的な考えにとらわれやすいタイプ
②激しい自己アピールの末、周囲を振り回してしまうタイプ
③不安感や恐怖感が強く、周囲と接触することを避けるタイプ

パーソナリティ障害は、妄想や幻聴をともなうことがあり、統合失調症と関連があると考えられている。

歪んだ認知が原因で奇妙な行動として現れることもあり、統合失調症との鑑別が必要。

発達障害と統合失調症

統合失調症にみられる「会話がスムーズに進まない」「物事の優先順位が分からない」「他者とのコミュニケーションがうまくとれない」といった症状は、発達障害にもみられる症状です。

発達障害では、特定のことへのこだわりや、対人関係の障害が目立ち、狭く硬い反復的な活動や興味のパターンが特徴とされています。

発達障害は、発達の初期(0〜3歳)から脳に機能障害のある疾患で、自閉症、アスペルガー症候群、ADHD(注意欠陥多動性障害)、LD(学習障害)などがあります。

発達障害の行動特性は、統合失調症とよく似ているところもあります。

アスペルガー症候群は自閉症の延長線上にあり、スペクトラム(連続体)であると考えられており、他者の感情を理解することが困難なため、円滑な人間関係を築くことが苦手です。

ADHDとLDも、その行動特性から誤解を受けやすく、うまくコミュニケーションをとることができません。

自閉症

相手の感情を理解することが難しく、コミュニケーションがうまくとれない。
状況の変化にうまく対応していくことが困難で、強い不安を感じる。
不安や恐怖をやわらげるため、同じ言い回しや動作を繰り返したりする。
知的障害を伴う。

アスペルガー症候群

知的機能が高く、特定の分野で特別な才能を発揮する人もいる。
一方、他者と感情が理解しづらい、人とのコミュニケーションがうまくとれない、状況の変化に対応しにくい、こだわり行動があるといった特性は、自閉症と同じである。

ADHD(注意欠陥多動性障害)

衝動性、落ち着きのなさ(多動)、不注意の3つが代表的な症状。
集団行動がうまくできない、授業に集中できない、忘れ物が多いなどといった面があり、学校生活を送るうえで問題が生じやすい。

LD(学習障害)

聞く、話す、読む、書く、計算する、推論するといった機能の中で、特定のものの習得に極端な困難をしめす障害。
特定の科目の授業についていけないといった問題があり、学業習得が難しくなる。

【まとめ】発達障害と統合失調症

発達障害と統合失調症の症状はよく似ている
・会話がスムーズに進まない
・物事の優先順位が分からない
・コミュニケーションがうまくとれない

◆この記事は、東邦大学医学部精神神経医学講座主任教授、東邦大学医療センター大森病院メンタルヘルスセンター長である水野雅文先生執筆・監修の「ササっと分かる統合失調症(講談社)」の内容を元に、当サイト編集事務局の心理カウンセラーが記事編集をしています。

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