ストレスはうつ病の原因ではない?

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ストレスはうつ病の原因ではない?

「ストレスが多くて胃が痛くなった」
「ストレスが重なってゆううつだ」

といったように、一般的にストレスという言葉は悪い意味に使われる事が多いのですが、必ずしもそうではありません。

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ストレスを受けた場合、どのように心身が反応するかは、次の3つの段階に分けて考えられています。

①警告期(うつ病とストレス)

ストレッサーからストレスを受け、緊急に対応しようとする時期。

心身はストレスに振り回され、抵抗力は一時的に弱まりますが、対応する準備に入ります。ストレスが続けば、次の段階に進みます。

②抵抗期(うつ病とストレス)

心身の抵抗力が以前より増強され、ストレッサーに退行するバランスを獲得する時期。

人はこの抵抗期にストレスに抵抗し、適応する力をつけ、ストレスへの耐性を向上させることができます。

たとえば、体力強化のトレーニングを続けると筋肉痛になりますが、その段階を経ることで、筋肉を強くすることができます。

また、あがり症の人は大勢の前で話すことを繰り返しているうちに、だんだんあがらずにすむこともあります。

このように適度なストレスは、そのときはつらいこともありますが心身の機能を高める役割ももっています。

この抵抗期までのストレスは、有意義な働きがあるといえます。
しかし、さらにストレスが続くと・・・。

③疲弊期(うつ病とストレス)

ストレスによってエネルギーが消耗し尽くし、抵抗力も極度に低下することで、心身に病的な症状がでてきます。

ストレスが心身の限界を超え、退行できなくなった状態です。

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身体的には血圧が高いまま下がらなくなったり、動悸や息切れが出てきたり、胃腸の調子が悪くなるなど、病的な症状が出てきます。

また、精神的には抑うつ状態が持続し、うつ病になることもあります。

こうなると、ストレスは心身にとって害以外のなにものでもなくなってしまいます。

ストレスを軽減させる機能

人体にはストレスに対応し、心身の負担をやわらげ、軽くしようとする機能が備わっています。

ところが、疲弊期にまで進行してしまった理由は、心身とも休息を求めている時期にそのサインを無視して無理を続けてしまい、疲労を回復させる機能がうまく働かなかったためです。

また、強いストレスがあっても家族や周囲の人たちが、精神的な助けや支えになってくれるかどうかで、ストレスの感じ方には大きな違いが出てきます。

あたたかいサポートがあれば、たとえストレスのために一時的にうつ状態になっても、早い段階で回復することが期待できます。

ストレスの感じ方は個人差があり人それぞれ違う

同じストレスでも、軽いか、重いかという感じ方には個人差があります。

新しい仕事を任された場合、Aさんは何の抵抗もなく意欲を燃やして仕事に取りかかることができます。

一方で、Bさんは仕事への責任などが大きな負担になり、うつ状態になってしまいます。

こうしたストレスの感じ方は、個人の性格、立場や性別の違い、年齢、仕事や状況への対処能力、受けてきた教育やしつけなど、さまざまな要素によって変わってきます。

抜擢や昇進など、周囲の人がうらやむような出来事でも、人によってはうつ病の要因になることもあるのです。

◆この記事は、赤坂診療所所長、精神保健指定医、渡辺登先生執筆・監修の「これでわかるうつのすべて(成美堂出版)」の内容を元に、当サイト編集事務局の心理カウンセラーが記事編集をしています。

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