うつ病の国際的な診断基準 ICDとDSMとは

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うつ病の国際的な診断基準 ICDとDSM

うつ病をはじめとするこころの病気の診察では、病院で診断する際に国際的な診断基準を用いています。

うつ病の診断で利用する2つの国際基準

うつ病など、精神疾患(精神病)、心の病気の診断には、専門医が利用する2つの国際的な診断基準があります。

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ひとつは、世界保健機関(WHO)が作成した「ICD(国際疾病分類)」です。

現在は1990年に採択された第10版が最新のもので、ICD-10と略しています。

もうひとつが、アメリカ精神医学会がまとめた「DSM(精神疾患の分類と診断の手引き)」で、長い間、DSM-Ⅳ-TRが知られており、最新版はDSM-5となります。

こうした診断を下す際の基準は、かつては個々の国の研究機関や大学の医学部、病院で読字に作成し、それぞれの違った基準で使用していました。

しかし、施設ごとにバラバラの分類や見立てでは、心の病気の研究や調査に不都合が生じるため、便宜的に病気を分類し、診断を下すためのガイドラインを定めた国際的な基準がつくられたのです、

ICDとDSMの診断基準の違い

ICD-10は国際的な合意をもとにまとめられました。

一方、DSM-Ⅳ-TRはアメリカの国内の大学や研究所、医療現場で役立つように作成されています。

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しかし、両者は対立するものではなく、それぞれの作成スタッフが意見を交流させ、無用な相違点を排除するよう努めています。

日本では、厚生労働省がICD-10の使用を勧めているようです。

国際基準であるICD-10を使ったうつ病の診断

ICD-10のうつ病エピソードの診断では、次の表に示したように3つの大項目、7つの小項目があるかどうかで診断が機械的に下されます。

患者さんが該当する項目数に応じて、うつ病の重症度が決まり、該当する項目から、以下のようなうつ病の重症度が診断されます。

大項目2+小項目2 → 軽症うつ病
大項目2+小項目3〜4 → 中等症うつ病
大項目3+小項目4 → 重症うつ病

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【ICD-10 うつ病エピソード】

大項目
①抑うつ気分(憂うつ、気が滅入る)
②興味t喜びの喪失
③易疲労感の増大と活動性の減少

小項目
①集中力と注意力の減退
②自己評価の乏しさと自信のなさ
③罪責感と無価値観
④将来に対する希望のない悲観的な見方
⑤自傷あるいは自殺の観念や行為
⑥睡眠障害
⑦食欲不振

(大項目、小項目の症状が2週間以上続いている)

◆この記事は、赤坂診療所所長、精神保健指定医、渡辺登先生執筆・監修の「これでわかるうつのすべて(成美堂出版)」の内容を元に、当サイト編集事務局の心理カウンセラーが記事編集をしています。

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